前回の「これまでの「売上げ至上主義」から「必達利益達成」へ。企業生き残りのためのヒント。」という記事で、どのようにして(生き残り戦略)を作るのか?・・・というお話をしました。
この問題をまとめるのに最適の考え方・図表をご紹介します。
それは「SWOT分析~クロス分析」と呼ばれるものです。
経営者は考え始めると、その考えるボリュームや範囲が大きすぎて、立ち止まったり、堂々巡りに陥ったりする事があります。その時、この図表を使うことで、これらを回避できるという訳です。
ここには記入用紙とサンプル・SWOT分析表を作るに当たっての留意点、を書いたモノを添付しております。参考にしてください。
【資料①】 SWOT分析からクロス分析への記入表.pdf
【資料②】 SWOT分析からクロス分析記入例.pdf
【資料③】 SWOT分析のチェックポイント.pdf
【資料④】 SWOT分析のチェックポイント記入例.pdf
SWOT分析の作り方は下記のとおりです。
会社が今後の目標に向かう際に大切なことは、(B)図にあるように、
ここまで来て、会社の(方針・方向性)が確定することになり、自信を持ってスタートできます。
【資料⑤】 改善のための工程表(1年用).pdf
【資料⑥】 改善のための工程表(5年用).pdf
SWOT~クロス分析で、自社が今後手をつける内容に優先順位をつけて、この表に記入します。これに従って、今後の行動がなされていきます。逆に、ここに書かれていないことや、優先順位が低いモノに手をつけない様に、管理者はしっかりと見ていく必要があります。いつまでに・誰が・どのように・どのレベルまで・・を記入してスタートです。
「一体いくら売れば収支がトントンになるのか?」
「今の売上は、果たして安全なのか?」
それを知るための指標が【損益分岐点売上】で分かります。
【資料⑦】 損益分岐点売上図表の考え方.pdf
この分岐点の右側に売上高があれば黒字であり、分岐点の左側にあれば赤字です。
分岐点の右側に今の売上があれば、分岐点との差(幅)が操業安全度と呼ばれます。逆に今の売上が分岐点の左側にあれば、分岐点との差額を埋める必要があります。(あといくら?)という訳ですね。
しかし損益分岐点を超えて黒字でも、会社は資金ショートする場合があります。その理由は【減価償却費+税引き後利益】と【借入金・ローンの返済】がバランスしているかどうかで決まります。借入金・ローンの金額が多い場合には、たとえ損益分岐点売上はクリアしていても、それ以上の資金流出が起きていますから、いずれ会社の資金は目減りしていき、最終的には資金不足に陥り、経営の危機を迎えます。
このような事態にならない為には、【損益分岐点売上高】よりも、【収支分岐点売上高】を見ていた方が良さそうです。別名「資金分岐点売上高」とも言われています。借入などの返済をまかなう為には、一体いくらの売上高が必要なのか・・・が目安となります。
しかし、日本の中小企業の70%は赤字企業と、国も発表しています。損益において赤字の企業が、さらに返済金までまかなえる売上・利益を出すことは、相当な困難が待ち受けていると想像出来ます。そこで私たちキャッシュフローコーチは、キャッシュをまかなう為の仕組み作り・資金繰り改善を提唱しているのです。